
更年期に起こるからだの変化
卵巣の機能が低下する更年期
更年期を迎える頃になると、卵巣の機能低下によって女性ホルモンの分泌が急激に減少します。女性ホルモンの減少は、ホルモンバランスや自律神経にも大きく影響し、心とからだに不快な症状が起こりやすくなります。
更年期の症状の多くは、からだがエストロゲンの少ない状態に慣れてくることで、自然に落ち着いてきますが、注意が必要なのは、エストロゲン減少によって気がつかない間に進行することが多い骨粗鬆症(こつそしょうしょう)や高脂血症、動脈硬化、高血圧などの病気や肥満です。定期的に健康診断や骨量測定を受ける習慣を身につけましょう。
ホルモンバランスの乱れ
卵巣の機能低下による女性ホルモンの減少
通常、女性ホルモン(エストロゲン)は、脳の一部である視床下部から脳下垂体、そして卵巣へ指令が伝わると分泌されるようになっています。つまり、視床下部が血液中のエストロゲン濃度をチェックして、少ないと判断すると、その情報は脳下垂体に伝えられます。情報を受け取った脳下垂体は「性腺刺激ホルモン」を分泌し、卵巣からエストロゲンを分泌させるようなしくみになっているのです。
しかし、機能が低下した卵巣は、指令を受けてもエストロゲンを分泌することができないため、脳下垂体はさらに「性腺刺激ホルモン」を出し続けます。つまり、エストロゲンを分泌できない卵巣に対して、分泌を促すホルモンだけが増加するというホルモンのアンバランスが生じるのです。ホルモンは、細胞をうまく活動させる「潤滑油」のようなはたらきがあるので、このバランスが乱れると、心とからだに変調をきたしやすくなります。

<イメージ図>
自律神経の乱れ
からだの重要な機能をコントロールする自律神経が乱れる
ホルモンバランスの乱れによって、視床下部が女性ホルモンの分泌に集中してしまうと、同じところで調節されている自律神経にも影響が生じてきます。
自律神経は、私たちの意志では調節できない呼吸や血液の流れ、消化、体温調節などの生命活動を行う神経です。そのため、自律神経が乱れると、心臓の動悸が早くなったり、血行が悪くなるなどのからだの変調が起きます。また、自律神経は環境の変化やストレスに対して心のバランスを保つはたらきもあるため、神経が過敏になりイライラするなどの心の変調も生じやすくなるのです。
|